情熱は知能を支える重要項目!脳科学の視点からワクワクを解説!

記事内に広告が含まれる場合がございます。

子ども

先日、東京大学薬学部教授の池谷裕二先生のセミナーに出席しました。池谷先生は脳の研究者であり、脳の最先端の知見をわかりやすく発信されている方です。とても興味深い内容でしたのでシェアしますね。

子育てにおいて重要だと思う事柄をまとめました。子どもの持ち味を伸ばしてあげたい!と思う方にぜひ読んでいただきたい記事です。

よい子育ては社会貢献

日本の平均寿命は延び続けていますがこれを中央値※で言うと、さらに寿命は延びて、2007年度に生まれた子どもは100歳まで生きると言われているそうです。これからの100年時代において、よい子育てをすることは社会貢献だと考えると池谷先生はおっしゃっています。※中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値のことです。

では、『よい子育て』『よい子を育てる』とはいったいどんな子育てのことを言うのでしょうか?

大人にとって都合のいい子がよい子ではない

確かに扱いやすいと大人にとっては楽ですよね。なんでも「はーい!」と素直に聞いてくれたら「あの子っていい子だわ!」となりますよね。でも、それは親や先生にとって都合のいい子、大人が扱いやすい子であって、教育の視点から見るとよい子ではないそうです。

教育の視点での『よい子』とは、親や先生の希望通りになる子ではなく、親を不要とする自立した子であるとのことです

今の子どもが将来を選ぶ方法

自立には『生活的自立』『経済的 自立』『精神的自立』『社会的自立』『性的 自立』など、さまざまな種類がありますが、今回は経済的自立について絞って書きますね。経済的自立、お仕事をしてお金をもらって生活が成り立つということですが、ここは親も重要視するところですよね…。

一般的には人が仕事(職業)を選ぶ方法としては大きく2つに分けられます。

これをしたい(目的主導型)もしくは、失敗したくない(消去法型)

このどちらかです。夢を目指すことはいいことですが、夢を持っていても絶対に叶えられないこともあります。その場合は早めに消去法で消すという方法です。しかし、今の子どもたちには上の2つだけの方法では選ぶことが難しいそう。なぜなら子どもたちが大人になる頃には、今ある職業の多くがなくなると言われているからです。世の中が大きく変わる時期にあり、今の小学生の65%は現在になり職業に就くと言われています。

ええ?じゃあ、今「これになりたい!」って思ってても

なくなる可能性があるってことでしょ?

選択肢めっちゃ狭いよね…

そうです。今ある職業から選択するには選択肢が少なすぎるのです。池谷先生は、これからの未来のために柔軟性を磨くことが大切だとおっしゃっています。今ある職業は同じ形では存在はしていなくても、人がいる限り仕事はあります。求められている職業はあるはずです。ですから枠にはまった考えではなく、臨機応変に考えられる柔軟性が大切になってくるということですね。

知能を支える熱意のパワー

知能を支える重要な要件は①論理②言語③熱意だそうですが、①②は学力であるのに対し、③の熱意は見えない学力です。ですが、この熱意こそ非常に重要だとのこと。熱意というのは知ることを楽しむ好奇心、ワクワクする気持ちです。

池谷先生曰く、『「やればできる!」と励ましている大人がよくいますが、それは「熱意がない」と言っているのと同じ』とのこと。

これ、私そのまんま子どもに言ってました。

確かにそれを言っても全然効き目ナシでした。

反対に子どもは怒りました(汗)反省。

興味がないからやる気ないのよね。

好きという理由が成功の秘訣!好き=情熱に繋がる

何かをする時の志望動機ってたくさんあった方がいいと思いますよね?志望動機が「面白そうだからです!」「やってみたいからです!」とただ好きをアピールした単純な理由よりも、「社会貢献」だとか「会社のため」だとか、立派そうな言葉をたくさん並べると、「おおっ、この人頑張ってくれそう!」面接官への印象は良さそうです。採用になる場合も多いかもしれません。ですが、実はその後の追跡ではよい成績を収めたり、出世をするのは前者のただ好きだからという動機の人たちだそうです。

好きという熱い思いがないからこそ、いろいろと理由を挙げるのかもしれないですね。

やっぱり情熱を感じる、ワクワクすることに理由はないのよね。

ワクワクや好きなことをいろんな経験を通して見つけてあげたいですね。

結果ではなくプロセスを褒める!

褒める教育と叱る教育のどちらがよい成績をおさめることができるか?というマウス実験によると、圧倒的に褒める教育だそうです。褒めると叱る以外にミックス(褒めて叱る、飴と鞭みたいな…)という教育がありますが、この3つを比べても褒めるだけの教育がいちばん成績がいいそうです。

最近は褒める教育がいいと聞くので、この結果は驚きではないかと思います。ただ、人の場合は褒めるポイントがとても重要だとのこと。それは結果ではなくプロセスを褒めることです。

結果を褒めた場合のデメリット

  • 難しい問題に挑戦しなくなる
  • テストを放棄するようになる
  • 自分より成績が悪い子と比較して自己満足を得る
  • 嘘をついて虚勢を張る

え?全然いいことないじゃない!!

そうなんです。「100点とってすごいね!偉いね」と言った結果ばかり褒めるのは、子どもからすれば、100点を取れない自分はえらくないとなってしまうんですね。ですから結果ではなく努力したことを褒めてあげる。挑戦したことを褒めてあげる。プロセスを褒めることで成績が良くなったというデータがあるそうですし、これから好きを見つけるためにもいろいろと挑戦しようという気持ちになりますね。

まとめ

もちろん自分が生んだ子どもですから可愛いのは当然なのですが、ずっと私がそばにいてお世話をしてあげられるわけではありません。我が子は普通の子どもより手がかかるので、他のお母さんからすれば私は手厚い子育てをしているように思われているようですが、私は子どもの特性に合わせてサポートをしているに過ぎません。今回のセミナーで池谷先生のお話を聞く前から、私自身も将来はしっかりと自立して欲しいと心から思っていました。だからこそ、求めている部分を満たしてあげて安心して自分の世界を広げて行ってほしいなと思っています。

★池谷先生の関係者の方、今回許可を頂いて記事を書いておりませんので、何か不都合がございましたら問い合わせよりご連絡いただけると幸いです。速やかに対応させていただきます。

タイトルとURLをコピーしました