今でこそHSP(Highly Sensitive Person)やHSC(Highly Sensitive Child)という言葉が少しずつ浸透してきましたが、
実際に子育ての現場でそれが理解されているかというと、まだまだ…というのが正直なところです。
私はHSPであり、HSCの子どもを育てる母親でもあります。
今日は、私自身の体験を通して、HSCの子どもへの接し方のヒントをお届けします。
感覚にとにかく敏感。不快にすぐ反応する子ども

・抱っこじゃないと眠れない
・哺乳瓶を断固拒否
・洋服のタグや肌触りが合わないと泣いて着替え続ける
私の子どもは、まさにそんな“敏感なタイプ”でした。
でも、はじめての育児だった私は「こんなものなのかな?」と、周囲と比べることもできず、ただ戸惑いの連続でした。
検診では「異常なし」。相談窓口でも「そういう子、いますよ」と言われるだけで、具体的な対応策も見つからず…。
とにかく「不快を取り除くこと」に必死の日々でした。
HSCと知って、心が救われたあの日
そんなとき、私が出会ったのが**明橋大二先生の著書『何かほかの子と違う?HSCの育て方』でした。
💡この本では具体的な声がけや対応方法が書かれていて、本当に心が軽くなりました。
読んだ瞬間、「これはうちの子のことだ!」と思いました。
そして何より、「私は神経質でも、ダメな母でもなかった」とホッとしたんです。
当時、わが子は2歳。HSCのチェックリストの多くに当てはまりました。
「繊細な子育て=特別扱い」と見られないように
数年前は「HSCって何?」と言われることも多く、子育て支援の現場でも知名度には差があります。
特に首都圏では理解が進んでいますが、そうでない地域では“特別扱いしている”と誤解されることも…。
私自身、「HSCの特徴があるんです」と伝えたことで、気持ちが軽くなった経験があります。
でも一方で、SNSなどで「HSCってドヤってる人多くない?」という意見を見かけて、胸がチクっとしたことも…。
本当は、自分自身や子どものことをようやく理解できてホッとしているだけなんですよね。
この言葉が広がることで、もっと多くの子どもがのびのび過ごせる社会になってほしいと願っています。
同じ出来事でも“感じ方”が違う
たとえば、軽くぶつかっただけでも「痛い!」と大泣きしたり、少し注意しただけでショックを受けたり…。
そんな子どもの様子に、「大げさだなあ」と思ってしまうこと、正直ありませんか?
私も最初はそうでした。でも、子どもは実際にそう“感じている”から伝えているんですよね。
「甘やかし」と思われるかもしれませんが、まずはその感覚を受け入れてあげることが大切なんです。
怒鳴られるのがイヤなのは、誰でも同じ

HSCに限らず、怒鳴られたり、脅されるような関わりは、誰にとっても苦痛です。
実際、脳科学の研究でも「褒める」方が「叱る」より学習効果が高いことが分かっています。
私自身、叱られて育った経験があり、「子どもには褒めて育てたい」と思っていました。
でも、どう褒めればいいかわからなくなり、つい叱ってしまいそうになることもありました。
けれど、我が子の「絶対に叱られても動かない!」という頑なな態度に、気づかされたのです。
“この子は力で動かすタイプじゃない”って。
まとめ|“理解される”だけで、子どもも親も救われる
HSCは病気でも障害でもありません。
ただ、感じ方が少し深くて、心がとてもやわらかいだけ。
その子の特徴を知ることは、親にとっても、子どもにとっても安心材料になります。
「うちの子はHSCかもしれない」そう思ったら、まずは気持ちをそのまま受け止めてあげることから始めてみてくださいね。
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